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【実機レポート】ARROWS NX F-04Gの虹彩認証に震撼する! TransferJetにも対応!全部入りハイスペックマシン【ドコモ2015夏モデル】

今から1年ほど前、CES(米国で毎年1月に開催される家電見本市)で、パソコンにUSBでつないで使う虹彩認証ユニットが話題になった。価格は100ドル程度であり、当時はとても斬新なものだった。これがスマホに搭載されるなんて、遠い未来なんじゃない? と僕は思っていたのだが、早くも虹彩認証を搭載したスマホが登場する。それが先日、NTTドコモ(以下、ドコモ)の発表会で発表された富士通の「ARROWS NX F-04G」だ。

虹彩認証を搭載した富士通製「ARROWS NX F-04G」

この虹彩認証がどの程度のものなのか? 発表会のタッチ&トライで試してみた。


<外観>

パッと見にはARROWS NX F-04Gの外観は普通のスマホ。背面も至って普通のスマホ。スクエアな形状で、背面のメインカメラのレンズ部は少し飛び出ている。

背面から見ると普通のスマホと変わらない。

下は側面の写真。側面から見ても、全体的にスクエアな形状であることがわかる。

側面。インターフェースは特に変わりない。

カラーバリエーションは3色で、Iris GreenとBlackは下のプレス写真からわかるようにグラデーションがかかっている。

カラーバリエーションは3色。左上から順にWhite、Iris Green、Black。



<虹彩認証を試す>

■センサーは?

ARROWS NX F-04Gの前面上部には色々なものが搭載されている。

一番右にある目立つカメラが虹彩認証用の赤外線カメラ。
その左に通常の前面カメラ、その左に赤外線照明や近接センサーがある。

ARROWS NXに搭載される虹彩認証システムは「Iris Passport」という名前の機能。Iris Passportでは、普通のサブカメラではなく、専用の赤外線カメラで人間の目の虹彩を読み取り、認証するようになっている。


■まずは登録

言うまでも無いが、まずは自分の目の虹彩のデータを登録する必要がある。登録モードにして、カメラに向かって、目を大きく見開いて行う。

登録モードにすると、画面の上部に2つの円が表示される。この円の中に1つずつ目が入るようにすると登録処理が自動的に開始される。普段メガネを掛けている方は、メガネを外し、できるだけ目を見開いている必要がある。ちなみに、メガネを外すのは登録時のみでよく、ロック解除の認証時には掛けていても構わない。

登録処理はそれほど長い時間はかからない。数十秒程度だったと思う。

登録時の注意事項

登録時のポジション

この2つの円の一つ一つに目が入るようなポジションをとる。

目を2つの円の部分に入れると、実際の登録処理が始まり、円の周上に進捗を示すバーが表示される。


登録完了


■速い認識

Android端末のロック解除はパターンやコードなど色々な方法で行うことが可能だが、ARROWS NX F-04Gの場合は、この虹彩認証を使って行うことができるわけだが、実際に虹彩認証でロック解除するように設定し、一旦画面をオフにしてから電源キーを押すと、虹彩認証画面が表示される。

登録時と同じような2つの円が画面に表示されるので、そこに自分の目を入れるようにすれば、自動的に認証処理が始まり、合致すればロックが解除される。

実際に試してみると、裸眼だとまさに一瞬で認識されてしまう。また、片目だけが円に入った状態でもOKだった。

一方、メガネを掛けた状態だと、認識に数秒を要する。とはいえ、メガネを掛けたままでも認証してくれるのは便利だ。

短時間しかテストできなかったが、正直、非常に実用性が高いと思った。

円に目が入るような位置に顔や端末を移動する

こんな距離、位置で認証できる。登録時はメガネを外すが、認証時は掛けていても構わない。
ただし、メガネがあると認証に少し時間がかかる。裸眼だと一瞬。

ロック解除だけでなく、docomo ID認証の際にも利用できる


■富士通の技術力の凄さ

それにしても、この時期にこんな技術をスマホに普通に搭載できるのが凄い。

富士通の技術力は非常に高いと言わざるを得ないだろう。高いセキュリティが欲しい人は世界中にいると思うので、世界進出した方がいいのではないか? と思う。実際、富士通は「らくらくスマートフォン」に関しては欧州に進出しているので、虹彩認証技術を搭載したスマホなども、世界進出時の武器になるはずだ。

現在の市場では、各社のスマホは機能が似通い、価格競争になりかねない状況だが、このような独自技術があれば、市場でも十分な差別化ができることだろう。



<その他、ARROWS NXの概要>

今回のARROWS NXは、他社製スマホと比べて、虹彩認証以外にも独自機能などの魅力をいくつか搭載している。

■TransferJetで実効最大375Mbpsでの近距離通信

ARROWS NX F-04Gはスマートフォンでは世界初となる「TransferJet」対応だ。近距離無線通信技術のTransferJetを使って、F-04G同士をタッチするだけで、何と実効速度レベルで最大375Mbpsでの通信が可能となる。そのため、写真や大容量の動画データもタッチだけで手軽にかつ短時間でやり取りできる。


■ヒューマンセントリックエンジン

富士通おなじみのヒューマンセントリックエンジンの様々な機能も健在。クリアな通話ができる「スーパーはっきりボイス4」や「スーパーダブルマイク」などの他、日光下でも見やすい「スーパークリアモード」など色々とある。


■カメラ

カメラも進化していて、Xperiaとほぼ同等の1/2.4型というスマホとしては大型で、約2,150万画素のCMOSセンサー「Exmor RS」(ソニー製)を採用する。機能面もリアルタイムHDRや4K動画撮影など基本を押さえる。サブカメラは約240万画素。

■通信

今夏モデルはドコモの下り最大225Mbpsの「PREMIUM 4G」に対応するが、ARROWS NXも同様。さらに、Wi-FiでMIMOをサポートするので、Wi-Fiでは最大で867Mbpsでの通信が可能だ。また、TD-LTEもサポートし、中国でもLTEローミングが利用できるようになっている。


富士通おなじみのヒューマンセントリックエンジンの様々な機能も健在。クリアな通話ができる「スーパーはっきりボイス4」や「スーパーダブルマイク」などの他、日光下でも見やすい「スーパークリアモード」など色々とある。

■その他の機能及びスペック

機能面では、FMトランスミッタ、ハイレゾ対応、おサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグ、フルセグ、VoLTE、DLNA、MHL、防水・防塵など考えられる限りの機能に対応し、「全部入り」といった端末になっている。バッテリー容量は3,120mAh、ディスプレイは約5.2インチで1440×2560ドット、OSはAndroid 5.0、CPUはオクタコア(2.0GHz+1.5GHz)、メモリは3GB RAM、32GB ROMといったスペック。

サイズは約146×70×8.8mmで、重さは約155g。

ちなみにARROWSと言えば、指紋認証だが、今回は虹彩認証を搭載したことで省かれている。


発売時期は5月下旬の予定で、すでに予約受付は始まっている。

(記事:一条真人。概要は編集部が加筆)

【情報元、参考リンク】
ARROWS NX F-04G

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