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【レビュー】Xiaomi 11T Proは完璧!夜の充電習慣から解放!基本性能、画面、音も高水準!

Xiaomi Japan(シャオミ)が日本市場に投入した初のハイエンドスマートフォン「Xiaomi 11T Pro」のレビューをお届けします。「Xiaomi 11T Pro」にはシリーズモデルとして「Xiaomi 11T」もあり、そちらのレビュー記事も準備中です。Xiaomi 11Tもコストパフォーマンスに優れ、とても良い出来ですが、「Pro」は勿論それを上回っています。

Xiaomi 11T Pro本体とパッケージ
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の本体とパッケージ>

端末本体の標準価格はストレージ容量が128GBのモデルではXiaomi 11T Proが69,800円(税込、以下同)、Xiaomi 11Tが54,800円なので、その差は15,000円です。格安SIMとのセット購入の場合には大幅割引が期待できるので出費を抑えられるでしょう。例えば「OCN モバイル ONE」ではXiaomi 11T Proが1月5日時点で40,296円から、Xiaomi 11Tが28,009円からです。今後セールキャンペーンが開催されれば、よりよい条件で購入することも期待できます。

Xiaomi 11T ProとXiaomi 11Tの間で悩む方は多いと思いますが、予算が許すのであれば勿論Xiaomi 11T Proをお勧めします。しかし「おサイフケータイ」機能が不要などXiaomi 11T Proでなくても構わない点が多ければXiaomi 11Tで十分でしょう。いずれにしてもスマートフォンとしての基本的な質は非常に優れていて、実機を確認せずに購入しても問題は生じないだろうと思えるほどの仕上がりです。

Xiaomi 11TとXiaomi 11T Pro
<▲写真:上が「Xiaomi 11T」で、下が「Xiaomi 11T Pro」>

なお、格安SIMでの特価での購入に関しては「OCN モバイル ONE」だけでなく「IIJmio」や「BIGLOBEモバイル」も注目です。販売チャネルの詳細はこちらの記事も参照して下さい。


また、本記事におけるレビュー端末は編集部にてお借りしたもので、ストレージ容量は128GB、カラーは「Celestial Blue(セレスティアルブルー)」です。Xiaomi 11T Proのラインナップとしては他に256GBモデルもあり、すでに発売されています。同じくXiaomi 11Tもお借りした端末で、ストレージ容量は128GB、カラーは「Celestial Blue(セレスティアルブルー)」です。ただし、Xiaomi 11T Proの貸し出し機は日本市場で販売されている商品と同じものですが、Xiaomi 11Tの貸し出し機は海外販売品だったので背面の印字が異なります。下の写真の上側がXiaomi 11Tですが、日本市場で販売されている商品には「CE」マーク等の印字は背面にはありません。

Xiaomi 11TとXiaomi 11T Proの背面
<▲写真:上が「Xiaomi 11T」で、下が「Xiaomi 11T Pro」>



Xiaomi 11T Proのレビュー

Xiaomi 11T Proの基本スペックと概要

最初に基本スペックと概要をおさらいしておきます。

  • 製品名:Xiaomi 11T Pro
  • OS:MIUI 12.5(Android 11ベース)※Google Play対応
  • CPU:Qualcomm Snapdragon 888
  • メモリ:8GB
  • ストレージ:128GB もしくは 256GB
  • ディスプレイ:6.67インチ 有機EL、2,400 x 1,080ドット、アスペクト比20:9、120Hz対応、Dolby Vision対応、MEMC対応、HDR10+対応
  • タッチサンプリングレート:最大480Hz
  • バッテリー容量:5,000mAh(2,500mAh + 2,500mAhの2セル構造)
  • 充電:最大120W対応、約17分で2%→100%充電可能(120Wアダプタは同梱)
  • 冷却システム:LiquidCoolテクノロジー
  • 本体サイズ:約164.1 x 76.9 x 8.8mm
  • 重さ:約204g
  • カラーバリエーション:セレスティアルブルー、ムーンライトホワイト、メテオライトグレー
  • 指紋認証:対応。電源ボタンにセンサー搭載
  • おサイフケータイ:対応
  • オーディオ:デュアルステレオスピーカー(Harman Kardon監修)、Dolby Atmos対応、ハイレゾオーディオ認証
  • モバイル通信:5G、4G LTE、3G、2G(GSM)対応(※対応バンド等は後述参照)
  • SIMカード:nanoSIMのデュアルスロット
  • Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠
  • フロントカメラ:約1,600万画素、F値2.45のレンズ
  • リアカメラ:1億800万画素 広角+800万画素 超広角+500万画素 テレマクロで構成するトリプルカメラ。動画は最大8K/30fpsまで対応
  • パッケージ内容:Xiaomi 11T Pro、ACアダプタ(120W対応)、USB Type-Cケーブル、SIM取り出しツール、保護ケース、クイックスタートガイド、保証カード、ディスプレイ保護フィルム(貼付済み)

モバイル通信に関しては下記の周波数帯/バンドに対応しています。

  • 5G:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n77/n78
  • 4G LTE(FDD):B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/66
  • 4G LTE(TDD):B38/40/41/42
  • 3G(WCDMA):B1/2/4/5/6/8/19
  • 2G(GSM):850/900/1800/1900 MHz

Xiaomi 11T Proの大きな特徴は、スマホの心臓部のスペックが高いにも関わらず安価な価格設定と、驚異的な急速充電への対応です。Snapdragon 888、メモリ8GB、6.67インチサイズで解像度が2,400 x 1,080ドット、リフレッシュレート120Hz対応の有機ELディスプレイ、5,000mAhの大容量バッテリー、高性能トリプルカメラといった基本部分のスペックに加え、最大120Wという高出力での急速充電に対応しています。

Xiaomi 11T Proの特徴
<▲図:「Xiaomi 11T Pro」の特徴>

アフターサポートも手厚く、メーカー保証がXiaomi 11T ProとXiaomi 11Tに関しては他機種と異なり2年間設けられています。OSのメジャーバージョンアップは3回、セキュリティアップデートは4年間保証されています。この辺りのサポート面も見逃せません。


Xiaomi 11T ProとXiaomi 11Tの違い

Xiaomi 11T ProとXiaomi 11Tは意外にもかなり違います。

カタログ上の違いはCPU、バッテリー設計、急速充電、消費電力、おサイフケータイ、ディスプレイ、スピーカー、カメラです。

CPUはXiaomi 11T ProがSnapdragon 888、Xiaomi 11TがMediaTek Dimensity 1200-Ultraです。「Chrome」や「SNS」の利用など、一般的なアプリの使用ではパフォーマンス差は特に感じません。両方とも快適です。しかし、ゲームに関してはXiaomi 11T ProほどXiaomi 11Tでは画質設定のグレードを上げられないアプリもあるので注意が必要です。

バッテリーの容量は両機種とも5,000mAhですが中身の設計が異なります。Xiaomi 11T Proでは2,500mAhのバッテリーの2セル構成、Xiaomi 11Tは5,000mAhの1セルです。2セル構成によってバッテリーの発熱を抑えつつ超高速での急速充電を実現できたようです。

Xiaomi 11T Proは最大120W、Xiaomi 11Tは最大67Wでの充電が可能ですが、120W充電は驚異的な速さです。実際に20分弱でフル充電できます。「毎日寝る前にスマホを充電する」という習慣から開放されます。一方、Xiaomi 11Tは約40分でフル充電できます。これでも十分速いですが、寝る前に充電する方が無難かもしれない微妙なラインだと思います。

驚くのは120W充電でもバッテリーが超高温になる訳ではないことです。勿論発熱はしますが、触れないほどではありません。2セル構成、デュアルチャージポンプなど様々な工夫の成果でしょう。また、両機種ともマイナス10度の低温環境でも充電可能だとされていますが、それはさすがに試していません。

120W充電中の画面
<▲図:120W充電中の画面のスクリーンショット>

ほとんどの項目でXiaomi 11T Proの方が上ですが、消費電力に関してはXiaomi 11Tの方が優れているかもしれません。CPU、ディスプレイ、バッテリーなど様々な点が異なるので当然消費電力にも違いが生じるでしょう。

例えばYouTube動画を1時間20分間視聴した場合、Xiaomi 11T Proではバッテリー残量が10%減りましたが、Xiaomi 11Tでは7%です。日常使う中で抱いた印象でもXiaomi 11T Proの方が若干早くバッテリーが減ります。スリープ時も同様です。例えば24時間放置した場合にXiaomi 11T Proは10%~20%ほど減りますが、Xiaomi 11Tは5~10数%しか減りません。

ですが、前述したように最大パフォーマンスはSnapdragon 888を搭載するXiaomi 11T Proの方が上なので、トータルバランスではXiaomi 11T Proを勧めます。一方、ゲームアプリや動画撮影など負荷の高い処理をあまり行わないのであれば、Xiaomi 11Tの方が価格も安いですし良いかもしれません。ただ、他の違いも見ていく必要があります。

特に「おサイフケータイ」はXiaomi 11T Proでは利用可能ですが、Xiaomi 11Tは非対応です。

おサイフケータイマーク
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の背面には「おサイフケータイ」のマーク。下側は「Xiaomi 11T」なのでマークはない>


ディスプレイはXiaomi 11T Proは「Dolby Vision」対応で、Xiaomi 11Tでは非対応です。Dolby Vision以外に関しても性能差があるので、良く見ればXiaomi 11T Proの方が綺麗ですが、Xiaomi 11Tのディスプレイも汚い訳ではないですし、単独で見たら気にならない人が多いと思います。ただ、Xiaomi 11T Proの方が綺麗なことも確かです。

スピーカーも違います。Xiaomi 11T ProはHarman/Kardon監修、Xiaomi 11Tはそうではありません。

harman/kardonマーク
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の上面には「harman/kardon」のマーク>

当初、私はHarman/Kardon監修を軽視していましたが、Xiaomi 11T Proのスピーカーサウンドのクオリティはとても良いです。「Xiaomi Pad 5」のレビュー記事において、Xiaomi Pad 5のスピーカーよりもXiaomi 11T Proのスピーカーの方が良いと書きました。迫力やDolby Atmosのサラウンド感は4スピーカー構成のXiaomi Pad 5が優れていますが、音の解像感の高さ、高音域の伸び、ボーカルのクリアさなどはXiaomi 11T Proの方が上です。特に音楽鑑賞にはXiaomi 11T Proは良いと思います。

Xiaomi 11Tのスピーカーも決して悪くないのですが、微妙にXiaomi 11T Proよりもこもった印象を受けますし、高音域がサチっているというか、少し粗く細く感じます。ただ、この感想は、何度も何度も繰り返して聞き比べを行った結果のものです。普通に聞く分には大差ないと思います。

ちなみにXiaomi 11T Pro、Xiaomi 11Tのどちらもデフォルト設定では「Dolby Atmos」がオンになっています。Dolby Atmosはオフにすることも可能です。また、モードを変えたり、イコライザーで周波数帯別に任意調整もできます。

「Xiaomi 11T Pro」のリアカメラ
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のリアカメラ>

カメラはリアもフロントもハード自体は同じだと思いますが、チップセットが異なるためソフトウェア面での機能差があります。静止画(写真)は気にする差はないですが、動画撮影はXiaomi 11T Proでは最大で8K/30fps、4K/60fgpsなどに対応する一方、Xiaomi 11Tでは最大で4K/30fpsまでです。


Xiaomi 11T Proのパッケージと付属品

Xiaomi 11T ProのパッケージにはXiaomi 11T Pro本体の他に、最大120W出力のACアダプタ、USBケーブル(Type-A to Type-C)、SIMトレーの取り出しピン、ソフトタイプのクリアケース、クイックスタートガイド、保証に関するお知らせシートが同梱されています。

「Xiaomi 11T Pro」のパッケージ
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のパッケージ>

「Xiaomi 11T Pro」の付属品
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の付属品>

ACアダプタは一般的なスマホ付属品では見掛けないほど大きいです。パッケージを開けた時に少し驚くと思います。USB-PDでの充電に対応したノートPC用のアダプタ位です。実測で約63 x 60 x 29mmです(コンセントプラグ部を除く)。120W出力だと考えると小さく設計されていると思いますが、一般的なスマホ用アダプタと比べると大きいので、持ち歩きにはやや厳しいかもしれません。家での充電専用になると思います。

<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の最大120W充電対応のアダプタ>

充電スピードは本当にお世辞抜きで驚異的で、カタログ情報の17分よりは若干掛かる気がしますが、それでも19分か20分程度でフル充電できます。朝起きてからで十分フル充電にできる速度だと思います。

120Wアダプタと67Wアダプタ
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のアダプタ(左)と「Xiaomi 11T」のアダプタ(右)>

付属ケースはシンプルなソフトタイプのクリアケースです。デザインにこだわりが無いのであれば、このケースで問題ないでしょう。

クリアケース
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のクリアケース>

クリアケースを装着した状態
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のクリアケースを装着した状態>

クリアケースを装着した状態の背面と側面
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」にクリアケースを装着した状態の背面と側面>



Xiaomi 11T Proのデザイン、端子、ボタン類

Xiaomi 11T ProのデザインはXiaomi 11Tと基本的に同じです。「おサイフケータイ」のマークの有無くらいです。なお、前述したように編集部でお借りしたXiaomi 11Tは海外仕様なのでCEマーク等が背面に印字されていますが、日本市場で販売されている商品にはありません。

Xiaomi 11T ProとXioami 11T
<▲写真:上が「Xiaomi 11T Pro」で、下が「Xiaomi 11T」>

ディスプレイはフロントカメラ部分がパンチホール状になっています。ホールの直径は約3.1mmか3.2mmくらいで、通知バー内に収まるサイズなので、普段スマホを使っている時には気にならないと思います。

のフロントカメラ部分
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のフロントカメラ部分>

ボタンは右側面に集中しています。音量ボタンと電源ボタンがあり、電源ボタンには指紋認証センサーも搭載されています。電源ボタンを押すとと同時に指紋認証によるロック解除が行われるので、使い勝手はとても良いです。左側面には何もありません。

右側面
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の右側面には音量ボタンと電源ボタン(指紋認証センサー搭載)が配置されている>

左側面
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の左側面には何もない>

端子はUSB Type-C端子のみで、3.5mmオーディオ端子はありません。3.5mmオーディオ端子を用いる有線イヤホン/ヘッドホンを使う場合には市販のUSB Type-C to 3.5mm変換アダプタ等が必要になります。SIMカードトレーも下面に搭載されています。

底面
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の下面>

harman/kardon監修のデュアルステレオスピーカーは上下の面に配置されています。

天面
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の上面>

背面は非常に綺麗なデザインで、光の当たり方によっては虹色に反射します。表面が艶消しの仕上げなので、落ち着いた高級感のある光り方です。指紋は目立ちませんが、皮脂は若干残ります。背面の質感はXiaomi Pad 5と似ていますが、皮脂はXiaomi Pad 5ほどは目立ちません。

「Xiaomi 11T Pro」の背面
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」の背面は光の当たる角度で様々な表情を見せてくれる>



ディスプレイ

ディスプレイは6.67インチサイズで、エッジ部までフラットです。

ディスプレイ
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のディスプレイ>

出荷時点で一応保護フィルムが貼られているので、このまま使ってもいいと思います。透明度の高いクリアタイプのフィルムですが、照明の反射具合を見る限り、若干低反射仕様になっています。ただ、市販の多くのフィルムよりも薄いので、耐久性はそれほど期待できないかもしれません。とはいえ、当座をしのぐには十分だと思います。

保護フィルム
<▲写真:ディスプレイには出荷状態から保護フィルムが貼付されている>

最大輝度1000nit、コントラスト比は500万対1、リフレッシュレート120Hz、タッチサンプリングレート最大480Hz、HDR10+対応、MEMC対応、Dolby Vision対応、True Display対応など、ハイクオリティの要素がテンコ盛りですが、実際に非常に綺麗です。

リフレッシュレートはデフォルト設定では60Hzですが、120Hzをお勧めします。当然ですがスクロール時の表示の滑らかさが圧倒的に違います。また、視野角も全く問題ありませんし、明るくコントラストも高いので晴天時の屋外でも問題なく視認できます。

日光が当たった状態
<▲写真:窓から入った日光を当てた状態での表示>

Xiaomi 11T Proには「AI画像エンジン」が搭載されていて、4種類の補正ができます。デフォルト設定ではオフになっています。

AI画像エンジン
<▲図:「AI画像エンジン」で利用できる機能は4つ>

「超解像」はオンにすると、動画の解像度をアップスケールしてくれるので低解像度動画の視聴時に役立ちます。「AI画像補正」では標準のギャラリーアプリで写真を閲覧するときにAIが植物や建物、人物、動物などのオブジェクトを識別して表示効果を動的に調整してくれます。「AI HDR補正」ではAIによる更なるHDR補正で、明るい部分、暗い部分のディテールを引き出します。「MEMC」は最近のディスプレイ/モニターでも採用例が増えていますが、いわゆる動画のフレーム補完機能で、動きの速い動画でも残像が低減され、スムースに表示されます。ただ、先ほど書いたように、これら4つの機能は標準設定ではオフになっています。

オフでも綺麗ですし、動画やゲームプレイ時の表示も非常に滑らかで残像が少なく見やすいです。個人的には全部オフのままで全く問題ないと思いますが、一応、色々と補正できるようになっています。


サウンド

Xiaomi 11T ProはHarman/Kardon監修のスピーカーを搭載しています。Dolby Atmos対応によって360度サラウンドサウンド体験もできます。ハイレゾオーディオにも対応しています。スピーカーの品質はとても良いです。音楽鑑賞も動画視聴もどちらもハイクオリティのサウンド体験ができると思います。

スピーカー
<▲写真:「harman/kardon」監修のスピーカーが内蔵されている>

低音を太くするなど周波数帯別にカスタマイズできるので、拘りがある場合には任意で調整すればいいと思います。


カメラ

カメラは背面にトリプルカメラを搭載しています。約1億800万画素の広角カメラと約800万画素の超広角カメラ、約500万画素のテレマクロカメラで構成されています。

リアカメラ
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」のリアカメラ>

メインの広角カメラは約1億800万画素のCMOSセンサーを使っていることもあり、ズームはかなり優秀で、最大10倍ズームでもノイズは目立ちません。このズームは実用十分だと思います。

等倍での状態
<▲写真:ズームなしでの状態>

10倍ズーム状態
<▲写真:10倍ズーム状態>

また、音量ボタンへの機能割り当てが可能です。「シャッターカウントダウン」と「ズーム」は結構便利です。標準設定はシャッターカウントダウンで、ボタンを押すと2秒のカウントが始まり、自動的にシャッターを切ってくれます。個人的にはズーム設定が便利だと思います。

音量ボタンへの機能割り当て
<▲写真:音量ボタンにはシャッターなどの機能を割り当てられる>

Xiaomi Pad 5のレビュー記事でも書きましたが、「AIカメラ」はカメラアプリの初回起動時にはオフになっていますが、オフのままでほとんどのシーンで問題なく綺麗に撮れると思います。AIカメラには少し癖があります。いよいよ細かく調整して撮影したい場合には「プロ」モードがあり、ホワイトバランス、絞り、ISO感度など様々な項目を任意に調節できます。

Xiaomi 11T Proのカメラの最大の売りは動画撮影性能だと思います。Xiaomi 11T Proでは最大で8K/30fpsまで対応しています。4K/60fps、4K/30fps、1080p/60fps、1080p/30fps、720p/30fpsでの撮影もできます。前述したようにXiaomi 11Tでは8K/30fpsや4K/60fpsには対応していないので、この点はXiaomi 11T Proが勝ります。

動画撮影時のカメラアプリの画面例
<▲写真:動画撮影時のカメラアプリの画面例>

動画撮影時は最大で6倍までのズームができます。また、面白いのは「オーディオズーム」機能で、カメラを向けた先でピントが合っている場所の音を中心に拾ってくれます。これは意外と優秀です。


システム、Google Play、アプリ、処理速度

Xiaomi 11T Proが搭載するOSは本記事執筆時点では「MIUI 12.5」です。私が借りている端末はシステムアップデートを行い、MIUI 12.5.2にしましたが、そもそもMIUI 12.5のベースはAndroid 11です。

システム画面のスクリーンショット
<▲図:「Xiaomi 11T Pro」のシステム画面のスクリーンショット>

XiaomiやOPPOの場合、Androidスマートフォンとはいえ厳密にはAndroidベースのカスタムOSなので、初めての方はGoogle Playを使えるのか? とか、Googleのモバイルサービスは使えるのか? といった根本部分に不安を感じる方も多いと思います。ですが、全く問題なくGoogle Playも、その他のGoogleのサービスも使えます。特別な設定や操作も不要で、普通のAndroidスマートフォンと同じように扱えます。もちろんGoogle Playから様々なAndroidアプリを普通にインストールして使えますので、カスタムOSという点は気にしなくて大丈夫です。

プリインストールアプリはGoogle純正アプリの他にXiaomi純正アプリなどです。サードパーティーのアプリでは「Netflix」「TikTok」「Facebook」「WPS Office」、そして「おサイフケータイ」くらいです。

ちなみにXiaomi 11T ProとXiaomi 11Tのプリインストールアプリは若干異なります。Xiaomi 11Tには6つほどゲームアプリがプリインストールされています。一方、Xiaomi 11T Proにはありません。この点はXiaomi 11T Proの方がシンプルです。

処理速度はさすがのSnapdragon 888で、文句無しのパフォーマンスで非常に速く快適です。

試しに行った「Geekbench 5」でのベンチマーク結果を掲載しますが、非常に優れていますし、Snapdragon 860を搭載するXiaomi Pad 5以上のCPUスコアです。

「Geekbench」でのスコア例
<▲図:「Xiaomi 11T Pro」の「Geekbench」でのスコア例>



バッテリー、充電

バッテリーと充電の話は繰り返しになりますが、2,500mAhのバッテリーの2セル構成で、合計容量が5,000mAhです。普通に1日、2日使っても持つ方が多いと思いますが、前述したようにXiaomi 11Tと比べると基本的な消費電力が若干多いようで、Xiaomi 11Tより2割、3割増しの速度でバッテリーが減る印象です。それはスリープ時も同様です。

ただ、繰り返しになりますが、Xiaomi 11Tとの直接比較の場合であって、Xiaomi 11T Pro単体で見た場合は全く問題に感じないと思います。普通に持ちます。

充電は付属の120Wアダプタで行うと驚くほど速いので、初めての時には充電中にスマホの通知バーのバッテリー残量表示を見続けてしまうかもしれません。グングン残量が増えていくので見入ってしまいます。


生体認証

Xiaomi 11T Proでは、顔認証と指紋認証に対応しています。指紋認証は電源ボタンにセンサーが内蔵されているタイプなので、電源ボタンを押すと同時にスリープ解除とロック解除が行われます。


販売チャネル、価格等

Xiaomi 11T Proにはストレージ容量別に2モデルあります。128GBモデルと256GBモデルで、それぞれ販売チャネルが異なります。標準的な市場価格は128GBモデルが69,800円、256GBモデルが79,800円です。

128GBモデルはXiaomi Japanの公式通販サイトであるMi.comや「OCN モバイル ONE」「IIJmio」「BIGLOBEモバイル」などの格安SIM各社、256BGモデルは通販や家電量販店が扱っています。

最も出費を抑えらえるのは格安SIM各社で音声対応SIMとのセットで購入することでしょう。



総評

Xiaomi 11T Proは件名通り「完璧」と言っていいほどクオリティが高いスマートフォンです。このスマホが格安SIMとのセットだと実質4万円台で購入できるというのは驚くべきことです。格安SIMとのセットでなくとも十分なコストパフォーマンスで、本当に利益を出せるのか心配になるほどです。

Xiaomi 11T Pro
<▲写真:「Xiaomi 11T Pro」を持ったところ。収まりも良い>

シンプルに処理速度が速く、ディスプレイが綺麗で、音が良くて、バッテリーの充電が速くて、カメラの品質も高い、それでいてハイエンド機種の中では安価です。

無理やり欠点をひねり出した場合でもせいぜいXiaomi 11Tよりもバッテリー消費が速い、という点くらいです。

今後Xiaomiから様々な新製品が出たとしても、当面はXiaomi 11T Proを勧めたくなるくらい、ある程度完成系に近いと思います。

情報元、参考リンク
Xiaomi Japan
mi.comストア
OCN モバイル ONE公式サイト
IIJmio公式サイト
BIGLOBEモバイル公式サイト

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