【一条真人的Androidライフ】第116回:なぜZenFoneの販売価格は下がったのか?

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さて、皆さんはASUSのSIMフリースマートフォン「ZenFone 3」が最近、アキバで8,000円引きで販売されていたことをご存知だろうか? 僕もウロ覚えで記憶が曖昧なのだが、そんなことがあった気がする(※編集部注:ZenFone 3は5千円、ZenFone 3 Deluxeは1万円の値下げが6月8日に実施されています。これらの値下げはメーカー発表で、アキバ限定ではありません)。

<▲写真:ZenFone 3>

安く販売されるためには安く仕入れなければならない。ZenFone 3と言えば、「価格コム」のスマホ人気ランキングでトップ10の常連。高い人気を持っていて、安く売る理由などASUSにはなさそうに見える。一体どんな理由があったのだろうか?

6月は日本のスマホ界にとっては夏のターンになり、通信キャリアも夏商戦向けの発表会を行い、SIMフリーのスマホメーカーからも新製品が出てくる。

要するに強敵が登場するシーズンになったわけだ。

とはいえ、多少ライバル機種が出てきても、ZenFone 3の価値がいきなり減ってしまうわけでもない。では、そこにはどんな理由があるのだろうか?

例えば、発表から約1年が経過してモデルライフが末期に入ってきた、今後OSがAndroid 8.x以降のメジャーバージョンにアップデートされる気がしない、とか、まあいくつか考えられる。機能的には十分以上のものを持つZenFone 3だが、これから買うには旬の期間が短いということではないだろうか。

また、強力な対抗製品の登場もある。

それはファーウェイの「HUAWEI P10 lite」だ。この製品には、エメラルドグリーンの美しいカラーのガラスの背面を持つモデル(カラーは正式にはサファイアブルー)も用意され、明らかにZenFone 3を意識しているのでは? という印象があった。価格は3万円程度で、値下げ前のZenFone 3よりも1万円程度安い。値下げ後でも安いが。

<▲写真:ファーウェイのP10 lite>

中身を見ると、ZenFone 3のカメラには光学式手ブレ補正があるのに、P10 liteには電子式手ブレ補正しかないとか、機構的に1レベル落ちる部分もあり、同じ価格帯で勝負する機種同士でもないのだが、世の中にはカメラの光学式手ブレ補正なんかいらないという人も多くいそうだし、P10 liteのスペックで十分という層は多いだろう。

<▲写真:ZenFone 3の光学式手ぶれ補正は強力な武器>

さらに、このP10 liteの前世代の機種である「HUAWEI P9 lite」は日本市場ではかなりベストセラーになっていたので、その記憶がある人が、何も考えずに買ってしまう可能性もある。映画なら、続編はだいたい最初の作品より面白くないのが一般的なのだが(映画「エイリアン」シリーズは2も面白い)、デジタルデバイスでは大抵進化していてベターになっている。

これでパフォーマンス的に強力なものであればヤヴァイ。

ファーウェイの関係者に聞いたところ、「P10 lite」のAntutuでのベンチマークスコアはZenFone 3よりも良いと言っていたので、発表会では本当にヤヴァイと思った。実機で実際にテストしてみると、ZenFone 3の方が大分速かったので、ファーウェイの人の嘘か勘違いだと思う。さすがにベンチマークパフォーマンス面では、ZenFone 3が優位だ。

しかし、ASUSの人はかなりヤヴァイと思ったのだろう。

前述のように、販売価格は下げられている。

機能や性能面で見れば、ZenFone 3はP10 liteよりも優位であり、さらには価格も下がってお買い得になって良かったという感じだが、「価格コム」のランキングを見ると、P10 liteがトップに立って、ZenFone 3はギリギリトップ10圏内にいる、という程度にまで落ちてしまった。まあ、ZenFone 3は去年の機種で、P10 liteは発売したばかりなので、しょうがないと思うが、前述したようにZenFone 3の中身は良い。そして値段もお手頃になった。それでもだ。

現在のスマホはもはや「情報戦」の時代に入ったのかも? と考え込んでしまう。または「販売力」の違いなのかもしれない。

なんにしても、ZenFone 3がモデル末期なのも確かで、次世代のZenFone 4に期待したいところだ。

ちなみにZenFone 4Zでは、供給の関係でクアルコムではなくMediaTekのチップセットを搭載するという話もある。これはクアルコムがスマホ市場の安定した拡大を疑問視して、投資を渋っているのか? 単純に生産上の問題で大量供給できないのか? それともメーカーとしてのパワーバランスが崩れてASUSがクアルコムのチップを大量に調達できないのか? など、色々な理由が考えられるが、別にクアルコムにこだわらなくてもいいのではないかと僕も思う。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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