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ドコモがドローンを使った中継局での携帯電話のエリア化に成功

NTTドコモ(以下、ドコモ)は17日、災害時など通常のサービスを利用することが困難な状況になった時のために、携帯電話サービスエリアの救済を目的として「ドローン中継局」の導入を検討してきたが、その実証実験によって実際のエリア化に成功したと発表した。

<▲左図:ドローン中継局、右図:実験模様>

実証実験は群馬県吾妻郡長野原町で17日に実施され、前述の通り、該当地区のエリア化に成功している。

携帯電話サービスの臨時基地局として、気球を活用するといった事例はあるが、最近ではドローンを活用する動きが出てきている。ドコモのドローン中継局もまさにそうで、専用の小型中継局を搭載したドローンを使う。小型基地局ではなく中継局という点も本件の特徴の一つ。

<▲左図:実験の模様、右図:小型の中継局>

ドローン中継局では、周辺にあるドコモの基地局電波を上空で捉え、それを中継することで臨時のエリアを形成する。

自動車を使った移動基地局車等と比較し、可搬性に優れ、被災時に地盤の状態の影響も受けないため、迅速な復旧を実現できる、とされる。実際、大規模地震の場合、地割れ、道路の破損、落石等、様々な被害によって交通網が影響を受ける可能性は非常に高い。そうなると、移動基地局車を理想的な位置に配置することが困難になるため、地上の影響を受けずに済むドローンには大きな利点がある。

ドコモではドローン中継局の早期導入を目指し、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、山梨県、神奈川県の6県において実験試験局の免許を取得し、実験を行なってきた。これまでは可搬性と長時間稼働の両立を目指し、専用の小型中継局の開発や、長時間の連続運転が可能となる地上電源との接続の実現性の検討等が行われてきた。

そして今回、群馬県で実際に実験電波を使ってのエリア化に成功していた。

<▲図:実験概要>

今後は今年度下期をめどに、地上の電源と接続した実験を行い、実災害時にも実効性のある連続24時間運用の実現を目指していくという。

【情報元、参考リンク】
KDDI/プレスリリース

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