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【一条真人的Androidライフ】第84回:スマホのオーディオはワイヤレスになるのか?

最近では「iPhone」が次世代機でイヤフォンジャックをなくすのではないか? ということが一部で話題になっている。それではどうするのか? というと、Bluetooth接続にするか、Lightningコネクタを利用するということだ。Bluetoothにするのであれば、ハイレゾオーディオには対応しないだろう。普通のBluetooth規格でハイレゾレベルの音を転送するのは難しいからだ。

ソニーのLDAC対応ヘッドフォン「MDR-1ABT」

現在のソニーモバイルコミュニケーションズのスマートフォンである「Xperia Z5」シリーズは「LDAC」規格に対応し、Bluetooth接続でもハイレゾ級の音質でハイレゾ音源を転送することができる。当然、イヤフォン、ヘッドフォンもLDAC対応でなければならないのだが、それだけの価値はあるだろう。

Bluetooth対応機器を使うときにありがたいと思うのはNFCの存在だ。

Bluetoothデバイスをワンタッチでリンクできるのは非常に便利だ。iPhoneがオーディオ接続をBluetoothにしたいとすれば、近代的デバイスとしてはNFCを搭載する必要があるだろう。しかし果たして、Appleはそこまでするだろうか?

という感じで、現時点ではiPhoneはLightningに行くのではないかと思う。

そして、こんなことを考えているとXperiaが実に先進的なデバイスであることを実感してしまう。ハイレゾの普及が進み、LDAC対応イヤフォン、ヘッドフォンが普及すれば、その凄さが多くの人に実感できるようになることだろう。

LDACがソニーにしか使えない状況でワイヤレスに進めばXperiaの優位性が目立つのだとすれば、逆に他のメーカーはワイヤレスに進まない可能性もある。それが戦略というものだろう。

まあ、スマホにとって音楽を聴くということは、ある種のおまけ的なところがあるので、ソニーモバイルやApple以外のメーカーはあまり気にしないのかもしれないが。

今後、IoT(Internet of Things)の普及が進めば、ヘッドフォン自体がIoTデバイスになって、ネットに繋がって、音楽を再生するようなデバイスやサービスが始まってもおかしくはないだろう。それをスマホからコントロールするわけだ。結果として、スマホを操作してワイヤレスヘッドフォンで聞いているように見えて、実行されている内容は異なるわけだ。

現在では何でもスマホに機能を搭載しているが、今後やってくるリアルIoT時代には、スマホはコントローラとしての役割を強めていくに違いない。


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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