Androidニュース&アプリ情報メディア

【島田純のMobile×Travel】第56回:バンコクでスマホ向け配車サービス「GrabBike」を使ってバイタクに乗ってみる

タイの首都、バンコクにはBTS(高架鉄道)、MRT(地下鉄)、トゥクトゥク、タクシーなど数多くの交通機関がありますが、その中でも「バイタク」と呼ばれるバイクタクシーは渋滞のひどいバンコク市内を移動する交通手段として便利な反面、旅行者にとっては少々ハードルが高い交通手段と思います。

バンコクでは「GrabBike」が利用可能だった。

バンコク市内ではバイタクを数多く目にしますが、現地語で目的地をどうやって伝えるのか、あるいは運賃はいくらなのかなど、利用するにあたってわからないことが多かったため、これまで実際に利用したことはありませんでした。

しかし、先日滞在したバンコクではタクシー配車アプリ「GrabTaxi」を使った「GrabBike」というバイタクの配車サービスが提供されており、GrabBikeを利用することでバンコクでの移動が非常に便利になりました。

バンコクでの流しのタクシーに乗車する場合の手順と問題点としては、
  • 1. タクシーを捕まえて目的地を伝える → さまざまな理由で断られる場合がある
  • 2. ドライバーと運賃交渉をする → しばしば高めの運賃が請求される
  • 3. 目的地に着いて運賃を支払いする → 事前の合意よりも割高な運賃が請求されることがある

という一連の流れと問題点が非常に煩わしく感じていたため、もともとはGrabTaxiを利用してタクシーの配車を考えていました(バンコクにはメータータクシーももちろんありますが、メーターが使われないこともよくあります)。

しかし、GrabTaxiを使ってタクシーの配車を試みてもなかなかタクシーが配車されなかったため、同アプリ内にある「GrabBike」を試してみることに。GrabBikeのサービス自体は、以前に訪問したインドネシアの首都ジャカルタでもドライバーを見かけたことがあり、サービス自体は認識していましたが利用するのは初めてでした。

「GrabBike」のドライバー

GrabBikeは「GrabTaxi」のバイク版で、GrabTaxiアプリの一機能として利用できます。GrabTaxiを利用する際、初回はユーザ登録が必要になります。ユーザ登録はFacebookアカウント情報を使って行うこともできます。

GrabBikeを利用したバイタクの配車方法はGrabTaxiを使ったタクシー配車と同様に、出発地と目的地を指定するだけです。カンタンにアプリからバイタクを配車できます。目的地の指定方法は現在地近くの主要な施設からの選択や、Foursquareと連携した場所の指定や、地図上から場所を指定するなど、さまざまな方法が選択可能です。現地語での目的地の表記がわからない場合でも問題無く出発地や目的地を指定できます。

出発地/目的地の設定画面
※参考までに東京駅付近で実施。クリックすると拡大します。


運賃の支払い方法詳細は地域ごとに異なる可能性も考えられますが、バンコクやセブ島(フィリピン)のGrabTaxiでは出発地から目的地までの実際のメーター運賃を支払う方法であったのに対して、GrabBikeでは出発地と目的地を指定した段階で運賃が表示され、その金額をドライバーに支払う、という運賃体系でした。このような運賃体系になっている理由としては、もともとバンコクのバイタクがメーター制ではなく、定額制の運賃体系であるためと考えられます。

実際にGrabBikeを使ってバイタクを配車した後は、リクエストを受け入れたバイクが指定した出発地に到着するまで待機 → 指定した出発地でドライバーと合流してバイクに乗車 → 目的地まで移動、という流れになります。

出発地にドライバーが近づいてくる様子はアプリの画面上に表示されるため、タクシーを配車してからドライバーが到着するまでの間の時間を自由に過ごすことができます。ドライバーが到着するまでの間、出発地で待機する必要は特にありませんので、別の用事を済ませておくなどの時間の使い方が可能というわけです。路上で流しのタクシーを捕まえるのと比べて、時間を有効活用できるのも便利です。

バイクが近づいてくる様子はアプリで確認できる

アプリケーション上に表示されるバイタクの現在位置は概ね正確ですが、最終的には自分の目でドライバーを見つける必要があります。そのため、出発地の指定は「MBK Center」など曖昧な情報ではなく、「MBK Center 1Fのスターバックスの前」など、具体的かつお互いに迷うことが無い場所を指定することを強くオススメします。出発地や目的地を明確に指定することは、配車リクエストをドライバーが受け入れる確率を向上させることにも繋がります。

筆者はバンコクにて数回GrabBikeを利用しましたが、GrabTaxiのイメージカラーであるグリーンを基調にしたヘルメットやジャケットを着用したドライバーだけでなく、一見するとGrabBikeのドライバーとは判別がつきにくい、普通のバイタクの格好をしたドライバーの時もあり、この時は見つけるまでに時間がかかりました。

GrabBikeで配車されるドライバーは、ドライバーの名前や車体番号などの情報がGrabTaxiのアプリケーション上に表示されます。名前の読み方はわからなくても、車体番号は英数字であるため、車体番号を頼りにドライバーを見つけると良いでしょう。

アプリケーション上に車体番号が表示される

GrabBikeはその名の通りバイクが配車されるため、大型のキャリーケースを運ぶ際や複数人の同時移動には利用することができませんが、バンコク市内のひどい渋滞でも比較的スムーズに移動することができるバイタクをカンタンに配車できるのは、現地での移動手段に慣れない旅行者にとっては非常に心強いサービスと言えます。

GrabTaxiの提供エリアは、マレーシア、フィリピン、タイ、シンガポール、ベトナム、インドネシアの主要都市。GrabTaxiが提供されている都市でも、GrabBikeは提供されていないこともあるなど、都市によってサービスが異なる点にはご注意下さい。

Grab TaxiのWebサイトは以下より。
GrabTaxi & MyTeksi: The Fastest and Safest Taxi Booking App in South East Asia -

Androidアプリのダウンロードは以下にて。
GrabTaxi: Book a ride - Google Play の Android アプリ


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

「島田純のMobile×Travel」の他の記事はこちら
本コラムは毎月第1・第3火曜日更新予定!

読者&編集部コメント欄

この記事のコメント:0 件