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【島田純のMobile×Travel】第48回:台湾の空港で購入できる4G LTE無制限SIMのまとめ

今回は、台湾の空港で購入できる4G LTE対応の容量無制限のSIMカードをまとめて紹介します。

台北 松山空港の中華電信カウンター

2015年6月18日現在、台湾の空港で容量無制限プランを販売している通信事業者は、中華電信、台湾モバイル、亞太電信の3社。いずれも4G LTEの容量無制限プランは各空港限定のプランとして提供しているため、街中のキャリアショップなどでは4G LTEの無制限パッケージを契約することができない点には注意が必要です。


■中華電信:桃園空港以外の空港でも購入可能

中華電信は、2015年6月2日より各空港限定で4G LTE対応の無制限プリペイドSIMを提供開始しました。中華電信のプリペイドSIMカードは台北桃園空港だけでなく、台北 松山空港、台中空港、高雄空港などの各空港にある中華電信カウンターでも販売されているため、4G LTEの無制限SIMを入手できる空港が他社よりも多くなっているのが大きな特長です。

LCCの新規就航が相次いでいる台湾南部の高雄空港や、桃園空港と比べて街中により近い台北 松山空港を利用する際には、中華電信の4G LTE対応プリペイドSIMが非常に心強い通信手段となるでしょう。

また、2015年8月31日までの間は「4G LTE対応プリペイドSIMが3G対応プリペイドSIMと同価格で利用可能」というキャンペーンを行っており、販売価格が他社のプリペイドSIMカードよりも安くなっている点は、期間限定ながら見逃せません。

中華電信の4G LTE対応プリペイドSIM販売価格

更に、中華電信の4G LTEの周波数は1800MHz帯(Band 3)と900MHz帯(Band 8)で提供されており、前者の1800MHz帯に関しては国内でもドコモおよび旧イー・モバイルなどが使用している周波数のため、SIMロックを解除したドコモの機種でも対応機種が多くなっています。

LTEの1800MHz帯(Band 3)については、後述する台湾モバイルも同様に4G LTEサービスで使用している周波数ですが、中華電信が同周波数帯で15MHz幅を使用しているのに対して台湾モバイルは10MHz幅のため、LTEのBand 3だけで比較すると中華電信の方が利用できる帯域幅が広くなっています。

中華電信の4G LTEプリペイドSIMは、

・プリペイドSIMカードを販売している空港が他社よりも多い
・LTEの1800MHz帯は国内のドコモ向け機種も多くが対応している
・8月31日まではキャンペーンで料金が他社よりも安い

と、良い事ずくめのように感じますが、1つだけ残念な点を挙げるとすれば、台北市内の中心部などの通信が混雑するエリアでは通信速度の低下や、通信が突然途切れるなどの現象が発生することがあり、通信品質に関しては台湾モバイルなど他社サービスよりも劣るように感じます。

中華電信のデータ通信が突如切断されることも



■台湾モバイル:通信速度は最大で下り225Mbpsで快適

続いて、台湾モバイルの4G LTE対応プリペイドSIMサービスを紹介します。

台湾モバイルの4G LTE対応プリペイドSIMで容量無制限プランが購入可能なショップは、台北 桃園空港にある台湾モバイルのショップのみとなっています。

台湾モバイル・遠傳電信・中華電信のカウンターが並ぶ桃園空港のSIMカード売り場

台湾モバイルのプリペイドSIM向けプランは以下。

台湾モバイルのプリペイドSIM向けプラン

台湾モバイルのプリペイドSIM向けプランは、4G LTE対応プランが3Gのみのプランと比べて価格がやや割高に設定されていますが、4G LTEのデータ通信品質は安定しており、ストレスの少ないデータ通信を行うことができるため、通信品質を重視するのであれば台湾モバイルの4G LTE対応プリペイドSIMを購入することをオススメします。

台湾モバイルの4G LTEは700MHz帯(Band 28)と1800MHz帯(Band 3)で提供されており、このうち台湾モバイルでは700MHz帯をメインにサービスを展開していますが、700MHz帯非対応機種であっても極端にLTEのエリアが狭い、あるいはデータ通信速度が遅くなるということがありません。



■亞太電信 - 台湾モバイルの4G LTEが使い放題で安い

過去にご紹介したように、「亞太電信」からも桃園空港 第二ターミナルの亞太電信カウンターにて4G LTEが使い放題になるプリペイドSIMが販売されています。

亞太電信のプリペイドSIMで利用可能なネットワークは実質的に台湾モバイルと同一ですが、亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMは音声通話&SMSに非対応である点を考慮すると、音声通話&SMSも使える台湾モバイルのプリペイドSIMの方がサービスとしての使い勝手は良く、亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMカードの魅力は販売価格の安さと言えます。

亞太電信のプリペイドSIM販売価格

[亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIM]
  • 4日間プラン:250台湾ドル
  • 6日間プラン:300台湾ドル
  • 8日間プラン:400台湾ドル
  • 11日間プラン:500台湾ドル
  • 13日間プラン:700台湾ドル
  • 15日間プラン:750台湾ドル

前述の通り、ネットワーク的には台湾モバイルのネットワークを利用する形となるため、LTEの周波数帯は700MHz帯(Band 28)と1800MHz帯(Band 3)で提供されています。モバイルWi-Fiルータで使うためのデータ通信専用SIM、あるいは音声通話は不要で価格重視の方向けのプリペイドSIMと言えるでしょう。


記事執筆者プロフィール
島田純
ブロガー/フリーライター
Twitter:@shimajiro、ブログ:shimajiro@mobiler

ブログとモバイルと旅が好きなフリーランスのブロガー/ライター。
モバイルWi-Fiルータやデータ通信関連が得意です。

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