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【レポート】今夏のドコモの新スマホ・タブレット・ケータイを総チェック!どれがオススメ?

NTTドコモ(以下、ドコモ)は今夏商戦向けにスマートフォンを8機種、タブレットを2機種、フィーチャーフォン(通称「ガラケー」、単に「ケータイ」など)を2機種ラインナップし、すでに順次販売開始している。本記事では、これら計12機種をチェックしてみたいと思う。

ドコモの2015年夏モデル

まず、各機種のリスト及び、発売日、機種別のレポート記事は下記の通りだ。レポート記事は機種名をクリックすれば閲覧できる。

<スマートフォン>

<タブレット>

<ドコモ ケータイ(フィーチャーフォン)>

■スマートフォンについて

スマートフォンは大きくハイエンド端末、エントリー・ミドルエンド端末、そしてディズニーモバイルに分かれる。ディズニーファンならディズニーモバイルのDM-01Gの一択だろうし、このDM-01Gは良く出来ているのでオススメだ。

Disney Mobile on docomo DM-01Gはかなり良く出来ているのでオススメだ。(C)Disney.

エントリー・ミドルエンド端末はXperia A4とAQUOS EVERの2機種。

Xperia A4。実は持ちやすさはXperia Z3 Compactよりも上。

Xperia A4は、中身はほぼ「Xperia Z3 Compact」で、衣替え製品のようなモデルだ。

とは言っても、Xperia Z3 Compact自体がバランスの取れた製品なので、Xperia A4も同じく良い。5インチ以上のサイズの画面を搭載する大型スマートフォンは大きすぎると感じる方はXperia A4一択だろう。しかし、ほぼ同じ端末であるXperia Z3 CompactにAndroid 5.0へのアップデートが配信されることが正式に発表されたことを忘れてはならない。現時点ではXperia Z3 CompactはXiからの機種変更以外では実質0円と格安(※詳しくはこちらの記事を参照)。そのため、Xperia Z3 Compactの在庫があるうちはXperia Z3 Compcatをオススメしたい。しかも、個人的にはデザインに関してはXperia Z3 Compactの方が質感が高く格好良いと思う。それでも、Xperia A4も持ちやすいし、質感が悪いわけではないので、好みの問題かもしれない。

Xperia A4。好みは人によるかもしれないが、Xperia A4も決して悪いデザインではない。

では、AQUOS EVERは? というと、Xperia A4/Xperia Z3 Compactがハイエンドとミドルエンドの中間に位置するスペックのコンパクトスマホだとすると、エントリークラス向けスマホになる。クアッドコア1.2GHzのMSM8926を搭載と、今夏モデルでは最もパフォーマンスの低いCPUを採用している。

少し地味な感じのカラーラインナップだが、悪くないデザインのAQUOS EVER。

しかし、メモリは2GB RAM、16GB ROM、ディスプレイも約5インチで720×1,280ドットと解像度も悪くない。SIMフリースマホのヒット商品である「ASUS ZenFone 5」と同じ画面サイズ・解像度だ。それでいてボディサイズは少し小さく軽い。また、VoLTEに対応し、おサイフケータイも使える。ワンセグには非対応だが、意外とソツなく機能を搭載し、バランスの取れた端末に仕上がっている。機種変更で実質1万円程度、しかもキャンペーン利用で実質0円とも言われているため、「別にそんなに機能は要らないよ」という方にはオススメの端末になりそうだ。

では、ハイエンド端末は? となると、こちらは機種の数が5機種と多く、皆一様にオクタコアCPU搭載、3GB RAM搭載と横並びなので、意外と選択が難しい。そして、5機種とも下り最大225Mbpsの「PREMIUM 4G」にも対応する。コアの部分のスペックはほぼ同じということだ。

では、体感パフォーマンスはどうかというと、Galaxy S6 edge/Galaxy S6が一番速いように思う。微妙な差かもしれないが、サクサク感はXperia Z4、ARROWS NX、AQUOS ZETAよりも若干上に感じた。しかし、オクタコアのMSM8994を搭載するこれら3機種もとても速く、ストレスフリーの動作を見せてくれる。そのため、結局のところ、どの機種でも大差ないだろう。

Galaxy S6とGalaxy S6 edge

気になるのは全機種とも熱を持ちがちだということ。ただし、熱については人によって感じ方が違うので、あくまでも筆者自身の感じ方にすぎず、その点はご了承願いたい。筆者はどちらかというと低い温度でも発熱を気にする方だと思う。

どの機種も基本的には背面上部のあたりを中心に発熱するが、機種によっては前面のディスプレイ側、側面のフレームもそれなりに熱くなる。パフォーマンスの良いGalaxy S6 edgeだが、発熱に関しては最も気になるレベルで、非常に薄いボディ、薄いメタルフレームのためか、右側面のメタルフレーム上部エリアがかなり熱くなる。そのため、Galaxy S6 edgeは裸では使わず、ケースが必須だと思う。ケースがあればそれほど気にならない。

Galaxy S6 edgeはケースを付けたい。

MSM8994搭載機種もそれなりに熱くなるが、Xperia Z4、ARROWS NX、AQUOS ZETAの3機種間でも若干異なる。我慢できないほどではないが、気になる方はやはりケースを付けた方が良いだろう。

熱の問題を除けば、5機種ともハイパフォーマンスで、高機能でオススメだ。

中でもXperia Z4は機能の充実振りとデザインのバランスが取れ、一押しだ。スマートフォンをウォークマン代わりに使う方には特にそうで、やはりXperia Z4は音が良く、圧縮音源をアップスケールする「DSEE HX」、そして電車やバスの中でありがたいデジタルノイズキャンセリング、Bluetoothスピーカーでも高音質で聴くことができる「LDAC」のサポートなど、オーディオ面で多くの機能を搭載するのは嬉しい。そして、PlayStation 4のリモートプレイ機能、大型センサーを採用したメインカメラ、進化したインカメラ、デザインの良さなど、様々な点でまとまっていて、本当に良く出来ていると思う。

Xperia Z4はやはり多機能でデザインも良く、オススメしやすい。

Galaxy S6 edgeはおそらく今夏モデルで最も未来的なデザインをしたスマートフォンだろう。格好良さではこのGalaxy S6 edgeが一番かもしれない。ただし、両サイドのエッジスクリーンは機能面ではあまり便利ではなく、ディスプレイの両サイドが曲がっているというのは、そもそも少し見難いので、実用性の面では薦めにくい。その点、オーソドックスなGalaxy S6の方が薦めやすい。Galaxy S6も前面・背面のデザインはGalaxy S6 edgeと同じで、特殊なフィルムが埋め込まれたガラスデザインは煌びやかな反射光が美しく、本当に綺麗だ。そして、iPhoneと同じような使い方が可能になった指紋認証も便利。指をスライドさせず、ただ上に乗せるだけでロック解除ができるので、非常にスマートだ。しかも、Galaxy S6はGalaxy S6 edgeほど側面フレームが熱くならない。Xperiaほどのエンターテインメント機能が要らないのであれば、Galaxy S6もオススメできる機種だと言える。

Galaxy S6はGalaxy S6 edgeほど尖った設計になっていないので薦めやすい。

では、ARROWS NXとAQUOS ZETAは? というと、実はこれらの機種も悪くはない。

ARROWS NXの虹彩認証は面白いので、一度試してみて欲しい。本当に一瞬で認証されるので素晴らしい技術だ。ただ、日常的に虹彩認証によるロック解除を使えるかというと、暫く使うと面倒くさくなると思う。認証処理自体は瞬間的にできるが、その前に目の位置をカメラの前に合わせなければならない。これが結構面倒だ。慣れれば短時間で上手く顔の位置を合わせられるとは思うが、指紋認証の方が慣れの必要もなく、トータルでの時間は短いと思う。しかし、ARROWS NXは虹彩認証だけではなく、「TransferJet」への対応など、先進的な面もいくつかあるので、欲しい機能がある場合はARROWS NXもオススメだ。しかも、ARROWS NXは他機種と比べると若干発熱も少ないように感じる。

ARROWS的なデザインだが、持ちにくくはない。
また、虹彩認証やTransferJet対応など先進的技術の導入は魅力。

AQUOS ZETAは他機種と比べるとPRポイントが少なく地味だ。指紋認証もスライド式だし、デザインも少し野暮ったい。3辺狭額縁の「EDGEST」は素晴らしいが、最近は他社製品も縁が狭くなってきた。カメラもかなり綺麗になり、「GR Certified」も取得しているが、他社製品も綺麗だ。となると、動画視聴時に嬉しい「DTS Sound」への対応や、ユーザーサポート機能の「エモパー」などが独自の特徴ということになる。これらの点に魅力を感じる場合はAQUOS ZETAもいいと思う。

夏モデルの中では地味めなAQUOS ZETA。しかし、悪いわけではない。


■フィーチャーフォンについて

今回、ドコモはフィーチャーフォンを従来のiモードケータイからAndroid搭載フィーチャーフォンに切り替えてきた。これも時代の流れだが、Androidを採用し、iモードケータイライクのUIを搭載したspモード対応ケータイということになる。

ARROWSケータイ

残念ながらGoogle Playからのアプリのインストールはできないので、ARROWSケータイもAQUOSケータイもメーカーサイトからの追加に頼るしかない(※少なくともARROWSケータイはサードパーティのアプリマーケットを入れることは可能。Amazonアプリストアなども入れられるようだ。しかし、タッチパネル操作ができないので、多くのアプリでまともな操作ができないと思う)。一応、どちらの機種もメーカーサイトでアプリがいくつか用意されるようなので、多少はゲームなりツールなりのアプリを使えるはずだ。しかし、しばらくの間はau向けのAQUOSケータイほどにはアプリが揃わないだろう。また、両機種ともFOMA機なので、LTEでの通信には対応しない。この点も、Androidフィーチャーフォンで先行するauと比べると遅れている。

しかも、どちらの機種も、おサイフケータイすら使えない。結局のところ、現在iモードケータイを使っている方が、これらのAndroidフィーチャーフォンに機種変更した場合、使える機能やアプリは減ってしまうので、オススメしにくい。

唯一便利なのはLINEアプリの搭載で、iモードケータイよりも明らかに使いやすい。フィーチャーフォンでLINEを使いたい、そして、それ以外の機能は減っても構わない、というのなら、この2機種から選べばいいと思うが、その場合もオススメはAQUOSケータイだ。

AQUOSケータイはキーボード部分がタッチパネルになっていて、タッチ操作ができるようになっている。これが思いのほか便利で、あるのとないのとでは完全に別物。そのため、ARROWSケータイよりも基本的な操作性で上回っている。どちらを選ぶか、となるとAQUOSケータイの方が操作しやすいのでオススメだ。

AQUOSケータイはキーボードの表面がタッチパネルになっていてタッチ操作もできるのが便利。

しかし、待てるのであれば、Androidフィーチャーフォンについては今冬以降のモデルの方がいいだろう。auでのAQUOSケータイの進化を見ている限り、おそらくドコモ向けの次モデルもLTE対応となり、おサイフケータイが載り、アプリも増え、かなり完成度が高まるはずだ。それから買う方が無難ではあるだろう。


■タブレットについて

今回のタブレット新製品は10.1インチのXperia Z4 Tabletと7インチのAQUOS PADの2機種。

どちらも完成度が高いのでオススメだ。Androidタブレットの現行モデルとしては、おそらく10インチではXperia Z4 Tabletが、7インチではAQUOS PADが最高クラスだと思う。どちらもワンセグ・フルセグ、そしてフルセグ録画にも対応している点も嬉しい。

Xperia Z4 Tablet

そして、Xperia Z4 Tabletは、ほぼパーフェクトだ。本当に薄いし、本当に軽い。これ以上薄くなると折ってしまいそうで怖いほどだ。デザインもシンプルで格好良く、AV機能も優れている。オーディオ、PlayStation 4との連携など、全てXperia Z4と同様だ。さらに、値は張るが、Bluetoothキーボードの「BKB50」との組み合わせは、ノートパソコンライクな使い方が可能になり、デザインもオシャレなので、懐に余裕があれば合わせて購入したい。「Office」アプリもそれなりには使えるようになっているので、ちょっとした仕事ならXperia Z4 Tabletでできてしまう。

BKB50

AQUOS PADは何と言っても約210g台を目指した超軽量ボディが魅力で、軽いのはそれだけで大きな魅力だ。

AQUOS PADは超軽いのが何と言っても魅力

この2機種は欠点らしい欠点がないので、オススメできるタブレットだと思う。

【参考リンク】
<スマートフォン>

<タブレット>

<ドコモ ケータイ(フィーチャーフォン)>

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