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WiMAX 2+の周波数帯拡張を栃木県真岡市からスタート。現行の20MHzから40MHzへ拡張

UQコミュニケーションズは12日、「WiMAX 2+」の周波数帯の拡張を同日より栃木県真岡市で開始したと発表した。現行のWiMAX 2+は20MHz幅の周波数を使ってサービスが提供されているが、12日から順次40MHz幅に拡張される予定で、WiMAX 2+に対応した機器におけるWiMAX 2+での通信環境が改善される。


まず、使える周波数が現行の2倍の40MHz幅になることで、キャリアアグリゲーション(以下、CA)と呼ばれる技術を導入できる。CAは、複数の周波数帯で同時に通信を行うことで速度を向上させる技術で、NTTドコモやauのLTEなどでも導入されている。WiMAX 2+の場合は、40MHz幅のうち、20MHz幅と20MHz幅の2つの周波数帯で同時に通信を行うことで、CA対応機器において下り最大220Mbpsでの通信が利用可能になる。

具体的には1月30日に発売された新製品の「Speed Wi-Fi NEXT W01」で下り最大220Mbpsを利用することができるようになる。

また、旧モデルの「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14/NAD11/HWD15」においても、WiMAX 2+の通信環境は改善される。単純に110Mbps通信が可能な周波数帯が2つになるためで、通信状況に応じて最適な周波数帯を選ぶことで、より快適な通信が楽しめるようになる。

ただし、注意したいのは、WiMAX 2+に新たに割り当てられる周波数帯がどこから来たか、ということだ。

新たにWiMAX 2+で使う20MHz幅は、これまでWiMAXが使っていた周波数帯だ。WiMAXからWiMAX 2+への振り替えをしていくことになるので、実はWiMAXで使える周波数は20MHz幅、減るわけだ。そのため、WiMAX 2+で周波数拡張を行ったエリアは、WiMAXについては下り最大40Mbpsから最大13.3Mbpsのエリアに変わることになる。WiMAX 2+に非対応のWiMAXルーターを使っている方は注意が必要だ。

一方、WiMAX 2+ルーターを利用している方はWiMAXエリアが順次13.3Mbpsエリアに変わることは気にする必要はない。というのも、既にWiMAXエリアのほとんどをWiMAX 2+もカバーしているため、現実的にWiMAXは不要になってきているからだ。それよりもWiMAX 2+の周波数拡張の方が圧倒的にメリットが大きい。

なお、W01では下り最大220Mbpsのサービスを利用可能だが、3月に配信予定のファームウェア・アップデートを導入するまでは下り最大110Mbpsでしか利用できないので、その点にも注意が必要だ。

そして、3月に発売予定の「Speed Wi-Fi NEXT WX01」については、CAではなく「4x4 MIMO」という技術で下り最大220Mbpsに対応する。

下り最大220Mbpsを実現する方法は現在のWiMAX 2+ルーターでは2通りあり、W01がCA、WX01が4x4 MIMOとなっている。CAの場合は、今回始まった周波数拡張エリアでのみ下り最大220Mbpsでの利用が可能となっている。一方、4x4 MIMOは3月に現在のWiMAX 2+エリアで一斉対応できる。これは既存のWiMAX 2+の基地局設備が4x4 MIMOを見越したものに既になっているため。そのため、おそらくWX01の方が先行して広いエリアで下り最大220Mbpsでの通信が可能になるのだろう。

だが、W01にはauの「4G LTE」を利用できる、という魅力もあるので、W01とWX01は特徴の異なるルーターだと言える。

W01及び新料金プラン、下り最大220Mbpsの詳細は下記リンク先の記事を参照してほしい。
W01、新料金プラン、CA及び4x4 MIMOについて

【情報元、参考リンク】
UQコミュニケーションズ/プレスリリース

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