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【一条真人的Androidライフ】第55回:スマートフォンが「ジャービス」化する日

僕は映画「アイアンマン」(Iron Man)シリーズがわりと好きだが、なかでも、作中に登場する人工知能「ジャービス」がオモシロい。ジャービスというのは、アイアンマンである主人公のトニー・スタークが愛用(開発)したAI(人口知能)で、日常生活、工作のサポートから、パワードスーツの制御、そのサポートまで、様々なことを実行してくれる。

パワードスーツを着ているときに、

「ジャービス、パワーはあとどれぐらい持つ?」とか、「エネルギーをシールドに回せ」とかトニーが言うと、状況を回答してくれたり、その通りに実行してくれるのだ。

確かに、アイアンマンのパワードスーツでは手は戦闘に使っている可能性もあるし、そもそも様々な操作や情報確認を手で行うことは不可能だ。そのため、音声操作が必要になってくる。ちなみに、あのスーツの基本的な操作は、トニーの脳波を検知して行われているというので、凄い話だ。

さらに、ジャービスはトニーの命令がなくとも、

「ペッパーさんにお繋ぎしますか?」

なお、状況に応じた行動を提案してくることまでできる。まさに「執事」である。「ヒツジ」ではない。ちなみにペッパーさんというのは作品のヒロインでもあり、トニーの秘書を務める女性だ。

そんなジャービスを見るたびに、「ああいうのが欲しい」と思ってしまうのは僕だけではないだろう。

「僕たちの周りに、ああいう人工知能が登場してくるのはいつの日か?」

と考えると、やはり、現時点ではまずはスマホに搭載されてくるという線が濃厚な気がする。

言うまでも無く、現時点でもiPhone/iPadの「Siri」は経路検索など、様々なことができるわけだが、最近発表されたシャープのスマートフォン「AQUOS」のヒューマンコミュニケーション機能「エモパー」も興味深い。

エモパー搭載の新AQUOS

エモパーは状況に合わせて自ら話しかけてくれる機能を持つ

この機能は現時点ではまだ開発の最終的な詰めをしている段階とのことで、実際にどの程度の性能を持っているのかは試せないでいる。しかし、Siriとはひと味違う、より人々の生活に踏み込んだ受け答えができそうだ。

現在でも、アメリカではスマホのGPSで人の位置を検知して、人が家に近づくと空調を入れたり、iBeaconで位置を検知して、そのユーザーの位置に応じて空調を最適化したりすることができるデバイスがある。

スマホと家電との連携は今後、加速度的に進んでいくことだろう。

スマホが冷蔵庫や照明、空調などと繋がり、それを音声操作したり、ユーザーの行動を学習して自動実行したり、様々な処理を提案してくるようになれば、僕たちの生活はまた一つ変わっていきそうだ。


(編集長注)
「アイアンマン」シリーズ、ひいては「マーベル・シネマティック・ユニバース」の作品群はオススメ映画です。「ハルク」「ソー」「キャプテン・アメリカ」、そして「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」などが共有世界で活躍する作品で、彼らが共闘する「アベンジャーズ」のヒットも記憶に新しいところです。アイアンマンはHuluでも視聴できますし、各映画は様々な動画配信サービスでレンタルできますので、ぜひ!


記事執筆者プロフィール
一条真人
ITジャーナリスト
Twitter:@ichijomasahjito、Facebook:masahito.ichijo
ブログ:一条真人メモ

クラウドサービスからスマートデバイス、デジタルAVまで、デジタル関連のアイテムが大好き。「ハッカー」(日本文芸社)、「PCプラスワン」(笠倉出版)などパソコン雑誌の編集長を経て、小説なども出版して現在にいたっています。PC、IT関連の本は50冊以上書かせてもらいました。スマートフォンは初代Xperia(あまりに美しいデザイン!)、iPhoneなど数機種使っています。

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