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【端末レビュー】 全部入りハイスペックスマートフォン「ARROWS X F-02E」

2月22日に発売となったNTTドコモ2013年春モデル「ARROWS X F-02E」(富士通製)は、1.7GHzのクアッドコアCPUと、5インチフルHD液晶(1080×1920ドット)、1630万画素のカメラを搭載したハイスペックスマートフォンだ。

▲ARROWS X F-02E

2013年春モデルは多くの機種がクアッドコアCPUを搭載しており、クアッドコアだからという個性が埋もれてしまった感があるが、ARROWS X(F-02E)はNVIDIAのTegra 3を搭載している点が特徴と言える。

今回はこのハイスペックスマートフォンARROWS X(F-02E)を写真とスクリーンショットで紹介したいと思う。※本記事で試用した端末は開発機のため製品と異なる場合があります。


■全部入りハイスペックスマートフォン

本機の特徴は、「おくだけ充電」以外全てが入った国産端末らしい「全部入り」となっている。おくだけ充電はないものの、卓上ホルダが付属するため、充電に関してはケーブルの抜き差しをせずに行える。また、防水のためUSB端子にはキャップが付いているため、卓上ホルダ付属はありがたい。

▲5インチフルHDディスプレイを搭載。背面にはカメラ、LEDと指紋センサー、下部には充電用の接点がある。

▲上部には防水キャップのついたUSB端子、イヤフォン端子、左側面にはボリュームボタン、
電源ボタン、ストラップホールがある。

▲バッテリーは2420mAhの大容量タイプ。


CPUのNVIDIA Tegra 3 AP37は最大1.7GHzで動作し、さらにグラフィックス性能と省電力が特徴となる。Qualcomm製のチップセットが多い中、この最新のTegra 3の性能が気になるところ。そこで、「Quadrant Standard Edition」と「AnTuTu 安兎兎ベンチマーク」でベンチマークを行ってみた。

▲Quadrant Standard Editionのスコアは、4013、3990、4080となった。

▲AnTuTu 安兎兎ベンチマークのスコアは、12347、9623、11941となった。


Quadrant Standard Editionでは平均値が4028、AnTuTuでは平均値が11304という結果となった。同じ春モデルの「Xperia Z SO-02E」のスコアの半分ほどしか出ていない。
とはいえ、実際に操作してみた感想としてはとくに引っかかるような動作をするわけではなく、快適に使用することができた。フルHD動画コンテンツの再生も問題なくこなす。
唯一、FlashやJavaScriptなどを多用したwebサイト、いわゆるソーシャルゲームなどは描画が明らかに重く、スクロールもガタガタしてしまった。特殊な例ではあるが、このようなサイトはフルHDディスプレイの2D描画の重さが出てしまったようだ。


■国産端末らしい気配りの機能

ARROWS X(F-02E)はナビゲーションボタン(戻る、ホーム、メニューキー)をディスプレイの表示領域内に持つタイプで、ハードボタンは電源ボタン、ボリュームボタンと背面の指紋センサーボタンの3種類のみとなる。指紋センサーは、ボタンを押して指をスライドすると指紋認証によりロック解除できるもので、一般的なロック解除よりもスムーズに行える。

▲指紋認証の登録は複数の指で行える(写真=左)、
ロック解除は背面の指紋センサーボタンをおして指をスライドさせるだけ(写真=右)。


フルHD動画を再生するパフォーマンスを有する本機のオススメ機能は「DiXiM Player」によるDLNA連携だ。このアプリから、同じネットワーク内のレコーダーやNASと言ったストレージからの動画再生が可能となる。HDCPに対応しているため、地デジなどの録画コンテンツも楽しむことができる。

2年前に発売となった「ARROWS Tab F-01D」にも同機能が搭載されているが、バッファリングが頻繁に発生したり、コマ落ちや再生が途中で終わるなど動作的に厳しいものがあったが、本機は流石に最新のハイスペックスマートフォンだけあって余裕でコンテンツの再生を行うことができた。

また、サウンド面では「Dolby Mobile v3」に対応するなどの魅力もある。

▲ネットワーク内のDLNAサーバーを自動検索する。

▲地デジやBSデジタルなどの観たい番組を選んで再生。


カメラ機能は、アウトカメラ約1630万画素、インカメラ約130万画素のCMOSセンサーが搭載されいる。アウトカメラはソニー製の「Exmor R for mobile」センサーとなっている。カメラのメニューUIは大きなボタンで表示されるため、分かりやすく使い易い点が特徴となる。細かいモード設定はないものの、オート機能で綺麗に撮影できるよう撮影シーンに応じて明るさや色味などが自動調整される。

画質はとことんまでノイズを抑えるソニー端末とは違い、暗部にややノイズが見られる。実際には4624×2608ドットから、長辺を800ピクセル程度に縮小するブログやSNSなどの投稿ならそれほど画質が気になることはない。

▲静止画撮影のメニュー。

▲動画撮影のメニュー。

▲比較的落ち着いた発色となった。オート撮影の他にHDR機能などもある。


その他、万歩計などを含む統合型の健康管理アプリ「健康生活日記」や「温湿度チェッカー」など普段の生活に馴染みのある機能を取り込むことで、幅広い人にスマートフォンの機能が楽しめるように配慮されている。

▲温度・湿度の時間推移がわかる温湿度計アプリ(写真=左)、日本語入力は手書き入力も可能だ(写真=右)。


ARROWS X(F-02E)は、これまでの富士通のスマートフォンらしい作りを継承した端末で、幅広い層に受け入れられる製品となっている。ハイスペックではあるものの、ハイパフォーマンスではないためマニア層の評価が分かれるところだが、海外製モデルよりもなじみ深い多くの機能や、国産端末ならではなの気配りの機能などバランスの取れた端末と言える。

(記事:mi2_303

【情報元、参考リンク】
富士通/ARROWS X F-02E製品紹介ページ

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