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ソフトバンク、通信品質改善に向けたLTE-Advancedの技術の実証実験結果を報告。セル境界での下り伝送速度が約2倍以上向上

実験された技術のイメージ
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ソフトバンクモバイルは14日、昨年5月から実施してきた「LTE-Advanced」の主要技術の一つである「複数基地局間協調伝送技術」のフィールド実証実験の結果を報告した。この実験は東京都江東区のお台場地区で行われていた。

まず、この実験は、3GPP(3rd Generation Partnership Projectの略。携帯電話システムの標準化を行っている民間の標準化団体)での標準化が進められている「LTE-Advanced」に向けたもの。

一般的なIPネットワーク上で規定された「基地局間インターフェース(X2インターフェース)」を利用した複数基地局間の協調伝送技術の実験となる。

具体的に実験された技術はセル境界での通信品質の向上を図る、次の2つになる。

一つは「CoMP」(Coordinated Multi Point transmissionの略。3GPPにおける基地局連携技術の総称)と呼ばれるもので、隣接する複数の基地局が協調し、両方の基地局から同時に携帯電話へ同一の信号を送信する技術。もう一つは「ECO-LTE」(Enhanced Cooperative(ECO)-Long Term Evolution(LTE))と呼ばれるもので、隣接する複数の基地局が協調制御して、片方の基地局から携帯電話への信号送信を停止(協調送信停止)することにより、電波干渉を受けやすいセル境界での無線伝送特性を改善する技術のこと。

結果、CoMPではセル境界での下り伝送速度が約2から3倍へ、ECO-LTEでは約2倍へ向上することが確認された。ECO-LTEについては、LTE基地局の装置に制御ソフトウェアを追加するだけで済むため、現行のLTEシステムにも対応することができ、端末側を変更する必要がないという利点もある。

同社は今後、今回の実験から得られたデータ、ノウハウを活用し、商用サービスに向けた準備を進めるという。

【情報元、参考リンク】
ソフトバンクモバイル/プレスリリース

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