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ドコモ、東北大学、NEC、日立東日本ソリューションズ、富士通が協力し、通信混雑緩和技術の実証実験を実施へ。災害時の電話、メールを繋がりやすく

NTTドコモ(以下、ドコモ)、東北大学、日本電気(以下、NEC)、日立東日本ソリューションズ、富士通は22日、大規模災害時などに発生が予想される通信混雑を緩和するための技術について、実験に必要な設備を東北大学の研究施設へ構築したと発表した。

実証実験内容のイメージ

大型の地震や台風など、大規模災害の発生時は、ドコモのみならず各社の通信サービスは混雑し、繋がりにくい状況がどうしても発生してしまう。しかし、そのような状況下でも、安否確認等で最も利用される携帯電話の音声通話やメールなどを繋がりやすくするための技術開発が行われてきた。その実証実験の設備構築が今回完了した。

また、すでに構築されている横須賀リサーチパーク内にある研究施設とともに行う実証実験を2013年1月から開始するために、それぞれの施設でのシステム結合試験が開始された。

今回の実証実験は、災害に強い情報通信ネットワークの実現に向けた取り組みであり、東日本大震災の被災地域である東北で実施されることにより、情報通信技術の利活用による地域経済活動の再生を促し、震災復興への寄与にもなると期待される。

今回の技術は前述したように、音声通話とメールを優先的に取り扱う、というものだ。具体的には、データ通信などにおける動画再生や音楽再生などの通信を制御し、音声通話やメールを優先的に通信しやすくさせる、というもの。

大規模災害の発生時に安否確認手段として最も重要とみられる通信を優先的に取り扱うことで、迅速に通信混雑を解消させよう、という考えだ。

実験には複数の企業が関わっているが、それぞれの役割は次の通りだ。
  • ドコモ:実証実験の全体アーキテクチャの検討および運用。
  • 東北大学:災害時に役立つ情報伝達に適した情報共有プラットフォームの検討。
  • NEC:通信混雑時に優先度の高い通信サービスに通信リソースを割り当てる技術の研究開発。通信混雑時に優先度の高い通信サービスを可能な限り接続するネットワーク環境の研究開発。
  • 日立東日本ソリューションズ:災害時に役立つ情報伝達に適した情報共有プラットフォームの有効性の検証。
  • 富士通:通信リソースを柔軟に割り当てるリソース制御基盤技術の研究開発。通信混雑時のネットワーク上のサーバやルータ等の接続の可変状況を一元的に管理できる運用管理技術の研究開発。

【情報元、参考リンク】
NTTドコモ/プレスリリース

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